「TSUTYA]と言うと何を思い浮かべますか?書籍販売?CD/DVDレンタル?
元々の店名は大阪の枚方に、本屋としてスタートした「蔦屋」がきっかけなので、書籍販売を主としています。
今回はXに投稿された、あるポストからきっかけに蔦屋について調べていきます。
目次
TSUTAYA【蔦屋書店】の書体が怖い?書体【字体】の種類は?
文字にはいろんなフォントがありますよね。明朝体とかブロック体とか。ツタヤ(蔦屋書店)の看板文字は、なぜあんなにおどろおどろしいのでしょうか?あれは何と言う種類の文字なんでしょう? https://t.co/5HeI30P0aA #知恵袋_
— K-HINA (@LllxR) July 17, 2021
こちらのポストです。確かに「蔦屋」というフォントは気になりますね。
TSUTAYA【蔦屋書店】の書体が怖い?
おそらくポストの中で、「おどろおどろしい」と言っているのは、こちらの書体かと思われます。
色々調べてみると、こちらの書体で統一されているわけではないようですが、印象に残るためか、
「蔦屋」というとこの書体を思い浮かべる人も多いでしょう。確かに少し怖い印象があります。
まるで怪談話しのタイトルに使用されそうなフォントですが、これは「蔦屋」の創業に関係しているように思われます。
というのも、現在TSUTAYAは「CCC」として、書籍販売、レンタル、ジムなどあらゆる分野に進出しています。
その会長である「増田宗昭」さんの祖父が営んでいた、【置屋】の屋号にちなんでつけられたようです。
【置屋】というのは、芸者などが在籍するお店のことですが、その屋号をつける元となったのが、
江戸時代に今でいう「出版元」を営んでいた、【蔦屋重三郎】に由来しています。
その中で、扱う商品は「浮世絵」や「洒落本」など、江戸を代表する【書籍】に関する物でした。
そこで、このフォントが浮世絵に由来しているのではないか!?という事です。
筆で書いたようなフォントが、浮世絵を彷彿とさせる部分があるように思えます。
書体【字体】の種類は?
ではこの書体は、なんという「字体」なのでしょうか!?パソコンなど、ネット社会となった今、
様々な文体があり、その文章に沿って、使われるフォントの種類が異なります。
書道教室などのHPならば、「行書体」というフォントを使った方が、より見る方に書道を印象付けます。
そして、学生が使う教科書には、誰もが読みやすいように「教科書体」というフォントがあります。
そのように、用途に応じて、HPに応じてフォントを使い分けることにより、読み手により印象付けたり、
読みやすい文章を完成させることができます。一般的に使われている書体は、オフィスソフトにデフォルトで入っていますが、
「蔦屋」のフォントは何と言う名前の「字体」を使用しているのでしょうか!?
調べてみたところによると、「古印体」という主に判子で使用されるフォントでした。
古印体のルーツは大和古印と呼ばれている奈良時代の寺社印で、日本で進化した独特の印章用の書体です。程よい虫喰い、墨だまりが風雅な趣を醸し出す奥深い書体です。どっしりとした文字バランスとスッキリとした筆書きの風合いが重なった書体です。
奈良時代に発展した書体という事でした。「おどろおどろしい」印象を受けるのは、筆特有の【墨だまり】が関係しているようです。
しかし、文字のバランスがとてもよく、「蔦屋」の看板を見て一瞬で印象に残る字体として選ばれたのでしょう。
「蔦屋」の創業は1983年なので、今ほど「字体」の種類も多くなかったと思いますが、
奈良時代から使われている字体であれば、ロゴとして採用されるにはとてもなじみのあるものだったのかもしれません。
書体の使用理由は?TSUTAYAはレンタルしなくなってる?
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— TSUTAYA (@shop_TSUTAYA) November 7, 2024
TSUTAYAの公式Xもあります。
書体の使用理由は?
一時期「蔦屋」という店名ではなく、「TSUTYA」というローマ字表示のお店が多くありましたが、
今また「蔦屋」という表示で、展開する店舗も少なくありません。ではその元々の書体を使用した理由とは何でしょうか!?
現在「CCC(カルチャーコンビニエンスクラブ)」を運営する会長、増田さんが名付けの親と紹介しましたが、
「蔦屋」の本質は、本を提供する。音楽を提供すると言った、媒体をお客様に提供することではないようです。
「六本木 蔦屋書店」を統括する、田島さんがあるインタビューで答えていました。
「蔦屋はライフスタイルを提案する企業」というのが、創業当時から一貫した思いだそうです。
そうなると、創業時からそういった思いで枚方にお店を出したならば、やはり店名をつける際に、
今よりも「エンターティメント」が手に入りにくかった、江戸時代に庶民に提供した、
蔦屋重三郎の功績は大きかったのではないのでしょうか!?写楽や歌麿などの浮世絵を、
「版元」として、多くの人にその作品を伝えた。これは江戸時代にとっては大きな進化です。
となると、会長の祖父が営んでいた「置屋」も、いわば「楽しみ」を届ける仕事でした。
それが時代と共に変化して、「ライフスタイル」という大きなくくりになっていったように感じます。
「蔦屋」のフォントが、祖父の時代から使用されているのかは、残念ながらわかりませんでしたが、
枚方にお店をオープンした時に、この「古印体」というフォントを使用したのは、お客に印象付ける。
という意味合いもあり、また日本古来の文化も伝えるという思いもあったのではないでしょうか。
そして、江戸時代に「エンターティメント」を庶民に提供した、蔦屋重三郎へのリスペクトもあったと思われます。
店名の「蔦屋」に「古印体」という、おどろおどろしいフォントを使用した理由は、過去の方々への思いを引き継ぐという意味合いがあったと推測されます。
TSUTAYAはレンタルしなくなってる?
最近、「TSUTAYA」という看板を街中で目にすることが少なくなっていませんか!?
「TSUTAYA」はあくまでも「CCC」が運営する【レンタル】分野として、各地にフランチャイズ店を増やしましたが、
今はその経営形態が変化し、書店にカフェを併設した「TSUTAYA BOOKSTORE」が増えている印象があります。
では、「TSUTAYA」の名前を大きく世に知らしめた、【レンタル】はなくなってしまったのでしょうか!?
今はまた原点回帰という事になるのか、「書店」に力をいれて、より多くの方に「ライフスタイル」を提案することに重きを置いていますが、
レンタルがなくなったわけではありません。インターネット事業にて「ツタヤディスカス」という名前で存続しています。
より、ネットが普及した今では、店舗へ行ってレンタルするよりも、配送でレンタルして、ポストに返却したほうが、
効率もよく、営業時間や選ぶことに時間をかけることができ、より、自分に合った商品を選ぶことができます。
毎月会費を支払い、既定の枚数を借りられるプランもあれば、都度会員となり、必要なときだけ、レンタル料と、配送料を支払うことによりレンタルが可能です。
返却するまで次の作品を借りることができないので、 「延滞」することはできない仕組みになっています。
こうして、「蔦屋」はより個人個人のライフスタイルに沿う形で、時代のニーズによって業務形態を変化させているのです。
まとめ
・店名が江戸時代に活躍した人物に由来しているため、書体がちょっと怖い
・使用されている「字体」は奈良時代から使用されている「古印体」
・書体を採用した理由は不明だが、過去の方へのリスペクト
・レンタルの実店舗は減っているが、ネットでレンタル業は存続している
今回は「書体がおどろおどろしい」というポストをきっかけに、「蔦屋」のフォントを調べてみましたが、
奈良時代に誕生した、歴史ある「古印体」であること、そして、日本人ならなじみのある判子に使われる字体であることがわかりました。