2020年6月30日をもって閉局した新潟県民FM放送局(通称 FMポート)。
放送開始から20周年を目前にしてなぜ閉局に追い込まれてしまったのか、他にも同じような窮地に立たされているラジオ局はあるのかなど調べてみました。
FMポートとは?
地元の方からは『ポート』と呼ばれ親しまれていたという新潟県民FM放送局。
FMポートと言うのは通称のようで、“港(PORT)のように様々な情報を発信出来るように”という願いが込められているのだとか。
主に自社制作のオリジナル番組を放送している独立FM放送局で、新潟県域放送でテレビ・ラジオ通じて唯一平成に入ってから開局された比較的新しいラジオ局でした。
アイドルやアニソン歌手を中心にした番組などバラエティ豊富な番組編成でリスナーの支持はそれなりにあったようで、
2000年12月20日の放送開始以来新潟県民はもちろん、最近ではradikoのエリアフリー機能を使って県外から聴いていたリスナーも多かったようでSNSでは閉局を惜しむ声もたくさん挙がっていました。
FMポートはなぜ閉局した?
もともとここ数年はスポンサー不足による経営不振が続いていたというFMポート。
そんな状況に追い打ちをかけるかのように大口スポンサーからの出稿停止が決まり、それが決定打となってしまったようです。
この大口スポンサーがどこなのかという情報は見つかりませんでしたが、新型コロナウイルスの影響で経営難に陥る企業も多い現状、
スポンサー企業も経費削減の為、スポンサー契約を打ち切らざるを得なかったのかも知れません。
もちろんFMポート側も経営譲渡や業務提携など閉局を免れようと色々と模索はしたようですが、
やはり今回のコロナ騒動で今後の経営状況が不透明なことなどもあり、成立には至らず閉局というとても残念な結果となってしまいました。
他のラジオ局は大丈夫?
実は、FMポートと同じく2020年の6月30日をもって閉局したラジオ局が他にもありました。
それが愛知県名古屋市にあるFMラジオ局「Radio NEO(レディオネオ)」です。
こちらもやはり原因は“経営不振”でした。
2014年4月に開局したレディオネオは日本の民放地上波放送局全局の中で最も遅く開局した放送局です。
6年という短い期間での閉局は関係者の方にとってはとても悔しい結果なのではないでしょうか。
AM・FM合わせるとかなりの局数があり、長年続いている番組も多いことなどからリスナーにとっては習慣性の強いラジオ聴衆。
やはり新規参入はそう簡単にはいかなかったようですね。
まとめ
テレビやインターネットの普及により衰退していたラジオ業界ですが、近頃はradikoなどのスマホアプリから気軽に聴取できるようになり、再ブームとまで言われています。
エリアフリー機能などもあり、地方のラジオ局であっても全国から聴けるようになりましたが、それでもやはり生き残るのは難しいようですね。
また、収入のほとんどをスポンサー契約によってまかなっているラジオ局にとって今回のコロナ禍での経営不振によるスポンサー企業の減少はかなりの痛手となっているようです。
現在東京を中心に再び拡がりを見せている新型コロナウイルス。今後もその影響などから閉局を余儀なくされるラジオ局が出ないことを祈ります。