2022年に公開された映画「PLAN75」は【尊厳死】をテーマに取り扱った作品になります。
日本のほかにも、フランス、フィリピン、カタールの合作映画となっており、監督の早川千絵さん初の長編映画となります。
今回はこの作品のモデルや、タイトルの意味などについて考えてみたいと思います。
目次
映画【PLAN75】について!タイトルの意味や由来は?
この作品は倍賞千恵子さん、9年振りの主演映画となります。
映画【PLAN75】という作品
日本国内では、【高齢化社会】が問題視されるようになり、「75歳以上」の高齢者には、
自ら【死】を選ぶ権利が与えられることになりました。自ら安楽死を希望できるということです。
実際に「安楽死」が合法化されている国もあり、自らの死に方を自らで選択するというのがテーマです。
しかし、今のところ日本国内では自ら死を選択することもできず、介護を受けている方が自ら死を望み
家族にその手助けをしてもらうと、「自殺ほう助」として罪になります。唯一国内で「尊厳死」と言えるのは、
病気になり、本人や家族が【延命治療】を望まない場合のみです。
タイトルの意味や由来は?
タイトルの意味について、架空の国内で安楽死が認められるようになりました。
それは「高齢化社会」の問題を解決するためで、権利が与えられるのは75歳以上の高齢者となり
その制度の名前が「プラン75(ななじゅうご)」というところから映画のタイトルはつけられています。
そのため、尊厳死を望む人たちは、75歳になるのを待ちわびたり、75歳を過ぎても生き続ける人もいます。
元ネタやモデルは?ツイッターの反応は?
こちらは「30秒バージョンの予告」です。
元ネタやモデルはあるの?
この作品は監督自身が脚本を手掛けた、オリジナル作品となるので、原作などはありません。
しかし、ヨーロッパ各国では「尊厳死」が認められており、病などで自らの死期が分かっている場合、
自らの死ぬ時期を自分で決めるため、尊厳死が認められている国に行き死を選択する人もいます。
イタリアでも尊厳死は認められていますが、それは事故の後遺症に悩むディスクジョッキーが
安楽死を求めてスイスに渡り、自ら死を選んだのがきっかけでした。彼が生前尊厳死を訴えていたからです。
そんな世界背景を踏まえて、今の日本が抱えている高齢者社会の問題や、老老介護問題など、
そんなことにヒントを得てこの作品は生まれたと思われます。
ツイッターの反応は?
『PLAN75』
自らの意思で人生の幕引きが出来る制度を描く今作は、支援もなく生きなければならない老後の人生も幸せと呼べるのか… を問う映画でもある
「生は無条件で美しい」などと描いていない誠実さがあり、法や倫理観にまで切り込んでいて、現実に影響を与えられる力のある作品でしょう#背骨映画 pic.twitter.com/NgCM9u2Xzr— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) June 17, 2022
75歳以降はいつでも10万円もらって安楽死を選べるという制度ができた世界を描いた映画PLAN75。死ぬことの選ばざるを得なくなった高齢者やそれを導く若者達の葛藤や苦悩をあえて言葉にさせてないのが秀逸で、日本の優しく冷たい同調圧力と抑圧の文化がリアルそのもの。胸くそ悪さを感じ続ける勇気を。 pic.twitter.com/mXQ8nnf2rN
— 黒川 駿哉 / 児童精神科医 (@shunya5) February 24, 2023
『#オットーと言う男』鑑賞。スウェーデンで大ヒットした『幸せなひとりぼっち』を匠トム・ハンクスでリメイク。高齢世帯の単身化が進む中、生きる意味、孤独の定義を見つめさせられ"遠くの肉親より近くの他人"が死語化した今、この懐古的繋がりが心を温めラストは涙。PLAN75の逆を行く共存の提示。 pic.twitter.com/lshqAL4xw2
— きえ (@mkeew) March 18, 2023
Twitterでは「支援のない」社会の中で、生き続けることが果たして幸せなのか!?
だからこそ、「プラン75」を自分で申し込む高齢者たち。そしてその人たちに寄り添う若者の思い。
すべてが今の日本の制度に問いている。といった感想が多いようです。
まとめ
・PLAN75は高齢化社会に適応するためにできた制度を描いている
・タイトルの由来は制度の名前が「プラン75」という名前からきている
・元ネタはないが、ヨーロッパ各国では尊厳死が認められている。
・Twitterではこの作品に対して、日本はどう思うのか!?という意見が見られる。
「プラン75」は確かに、今日本で深刻化になりつつある「高齢化社会」が背景にあると思います。
そして、老々介護で疲れてしまい、相手に「死を手伝ってほしい」と言われ、「自殺ほう助」で捕まる老人。
そんなみんなが目をそむけたくなる現実に、しっかりと向き合わせる作品になっていると思います。