久々に「面白い!!」と思う【オトナの土ドラ】が始まりました。
池脇千鶴さん主演の「その女、ジルバ」原作は有間しのぶさんのコミックです。全5巻発売されているので、
すでに原作を見られた方もいらっしゃるかもしれません。ドラマの冒頭で新は地元に戻り
「ジルバだったらこういうんだろうな」と、つぶやきストーリーは1年半ほど前にさかのぼり始まります。
【その女、ジルバ】最終回の原作での最終巻は?
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この物語で重要となるのが、「ジルバ」という女性です。戦後の焼け野原で身寄りもなく、1人の男性と2人の女性が力を合わせ
【BAR】をオープンし、必死に生き抜いてきました。しかし、主人公新が店を訪れた時、【ジルバ】はすでにこの世にはいませんでした。
【その女、ジルバ】原作での最終巻のあらすじは?
最終巻はジルバの思い出。ジルバを知る人物たちが、ジルバの思い出をポロリポロリと語ります。
まるでこれから、アララにお店を任せるならば「ジルバ」の事をできる限り知ってほしい。と言わんばかりに。
そして、アララは住んでいたアパートが解体されることになり、バーの2階に残された「従業員部屋」へ移り住むことになりました。
そして、本格的にマスターから料理を学んだり、ジルバの得意料理を学んだり。
中でも、マスターとジルバがかつて「恋仲」だったという話しがメインになっていますが、その証拠となる「腕輪」
その存在をマスターは誰も知らない。と思っていますが、実はジルバの遺書と一緒に保管されており、ホステスたちは全員知っていました。
しかし、それは日本にある「お墓」に埋葬されているジルバですが、いずれマスターが亡くなった時、ブラジルの地に「腕輪」一緒に埋葬してほしい。
と、ジルバの夫への深い愛があるため、死後マスターと結ばれる強い意思が感じられました。
【その女、ジルバ】原作での最終回のラストネタバレは?
ジルバは福島から、戦前の日本の政策によりブラジルに移民した「星ちはま」という女性でした。
しかし、3歳で移住したため日本の記憶はなく、30歳で命からがら帰国するまでジルバの中の【日本】は母から聞く世界でした。
船で命からがら夫と、2人の娘を連れて帰国しましたが、すでに病魔に侵されていた夫と、病弱だった娘たちは「後半分」というところで命絶えました。
家族を失い、海に葬るのが普通だった時代、頼み込み近くの島に寄港してもらい、家族を埋葬しました。
そして、日本に来たジルバは「星ちはま」という名前を捨て、夫の地元と自分の地元をこの目で確かめたら自分も「死のう」と思っていました。
しかし、縁があるのか時折違う場所で出会う一人の女性、くじらママこと「きら子」と何度も出会い、それぞれが戦後の日本を女一人で生き抜く中、
【ダンサー】として息のあったペアとなりました。そして、そのダンスホールに出入りしていた幸吉と出会い「ジャックアンドローズ」を共同運営することになりました。
困っている女性を見ると、ジルバはお店に呼んでは世話をし、多くの人を救ってきたジルバ。
しかし、その思いはおそらくずっと本当の祖国「ブラジル」に帰りたい。という気持ちがくすぶっていたのでしょう。
ジルバの部屋は今も残されており、異国の香り漂う部屋で、ジルバの思いを感じることができました。
しかし、それを実現しなかったのは、この店から離れたくない。という思いもあったのでしょう。
晩年は様々な記憶が混乱し、とても大変だったとくじらママと、マスターは語っていました。
ドラマ【その女、ジルバ】最終回のラストネタバレ予想は?
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原作とドラマ版では色々なことが変わると思います。すでに新が「自転車通勤」というのは違い、
「電車通勤」が新の手段です。そのためいつもバーでは終電に間に合うように帰ります。
【その女、ジルバ】ドラマの最終回のラストネタバレ予想は?
ドラマの最初、新が地元の福島に帰ったところからスタートしました。
「ジルバ」と新の地元は同じ福島県ですが、福島県は【東日本大震災】の爪痕がまだ残る地であり、風評被害に苦しむ人々が沢山います。
戦後の混乱とはまた違いますが、新の家族も「生きるか死ぬか」の恐怖を味わった者達です。
ジルバが生きるか死ぬかの思いで、徒歩で夫の地元と自身の地元を巡った時、本当は病に侵されており
途中で倒れ、療養院に2か月入ることになりました。そして、元気になり自ら死ぬという気持ちを捨て、日本で生き抜く覚悟を決めました。
新は、そんなジルバの思いを継いで、もしかしたら「原作」では【ブラジルに分骨して埋葬してほしい】という部分を
地元である福島に分骨するために、福島に降り立ったのではないでしょうか!?
原作との違いは?結末は?
原作とドラマでは先ほどの通勤方法の他にも、すでに1話で違う点があります。
BARを開店した時期
【ドラマ】
焼け野原になった東京で、マスター、くじらママ、ジルバと力を合わせてお店を始めた。
【原作】
戦後各地に外国人向けの「ダンスホール」が立ち並び、そこでくじらママと、ジルバは息のあったコンビとして有名になります。
そして、マスターはお金がない中、ダンスホールの裏口からお店に出入りし2人と仲良くなり、お店をオープンしよう。
という話しになったので、戦後にダンスホールが立ち並んだということから、すでに焼け野原から立ち直っていた時期なので
戦後すぐではなく、5年くらい経過してから「ジャック&ローズ」を開店したのではないでしょうか。
新の同僚
【ドラマ】
ドラマでは仲のいい同僚は、「みか」一人です。そして、新が突然浮かれ始めたので、周りの同僚たちは「ホストにハマった」
スミレはいますが、上司的立場でいつもランチを一緒にする友人としては登場していません。
と、勘違いします。そして、新が道を踏み外さないことを願っています。
【原作】
新の友人は「みか」と「すみれ」の2人です。そして、いつも定時になるとソワソワとして帰る新。
2人にはスポーツジムやダンスに通っていると嘘をつきます。
しかし、いつまでも「嘘」をつきたくないので、2人に本当は【ホステス】だと打ち明けますが、2人はすでに気づいていました。
新がとてもスポーツジムに行くような「靴」を履いていないことから、何か聞いてはいけない秘密があるんだと暗黙の了解で真実を聞かないようにしました。
ジルバとアララが似ているというタイミング
【ドラマ】
アララが入店してすぐ、くじらママとマスターの会話で、くじらママが「あの子とジルバってなんだか似てない?」
と、マスターに聞きますが、「そうか・・・!?」と流されてしまいます。
【原作】
アララがお店にも慣れ、半年ほどたったころ、くじらママがぽつりと「アララとジルバってどこか似てるわね」とつぶやきます。
入店してすぐではなく、お店にも慣れ生き生きとして来たアララが似ているというのです。
ママと新の出会い
【ドラマ】
ドラマでは自転車通勤する途中、公園で体調が悪そうな老女に出会い、新が助けます。そして、帰りに自分のために!!
と、財布の有り金すべてを「スクラッチくじ」にあて、200円当たったところで突風が吹き、くじを追いかけた先に【BAR】を見つけました。
【原作】
電車通勤する中、初老の女性に席を譲ります。そして、すでに誕生日は1か月以上前に過ぎており、仕事帰り
いつもの道に「路地」を見つけ、そこに入っていくと【BAR】を見つけます。原作では誕生日当日でもなく、くじも購入していません。
新の元婚約者
【ドラマ】
出向に来た課長が、元婚約者というような「匂わせ」があります。みかが婚約者がいるのに、若い女性に手を出し
出来ちゃったから、婚約破棄して「出来ちゃった婚した」と言った時の新の表情が微妙だったのと、
新が誕生日に「一番会いたくない奴に会ってしまった」というセリフがありました。
【原作】
百貨店に勤めているころに、婚約寸前までいった男性がいました。そのため2人で住むために少し広めの部屋に引っ越しましたが
その後破局し、30も過ぎだんだん年齢を重ね、会社の方針に沿い、40歳以降は【売り場】に立つことはできず、スーパーの倉庫で働くことになっていました。
そのため、新の人生は恋人と破局してから、すべてがうまくいかなくなり、40を迎え「姥捨て山」と言われる倉庫で働いています。
2話での原作と違い
2話が放送され、運動音痴のアララが美しいステップを踏み、ダンスの楽しさを知ることができました。
ジルバの生い立ち
【ドラマ】
マスターたちがぽつり、ぽつりとジルバについて、話し始めました。その中で、アララがマスターに質問します。
「ジルバさんは日本で生まれたんですか?」
その答えに、マスターは「いや、ブラジル移民で向こうで生まれた2世だよ」と答えました。
【原作】
ジルバは日本の政策により、集められた日本人労働者として、家族で3歳の時にブラジルに移住した、日本人です。
そして、終戦をはっきりと知らされないまま、30歳で帰国することになった「日本人」で、
ブラジルで知り合った男性との間に、女の子を2人も受けていますが、残念ながら帰国に夫と、子供たちの体力が持たず、途中で息絶えました。
ジルバには日系2世の子供がいた。と言うのが正しい味方になります。
マスターの職業
【ドラマ】
カウンター内業務や、開店準備など様々な裏方の仕事をしています。そして、料理もお手の物。
【原作】
原作ではマスターはドラマと同じような感じですが、バーテンダーであり、昼間は「ダンススクール講師」として働いています。
その中に、孫も一緒に講師として働きアララと出会います。
くじらママとマスターの生い立ち
【ドラマ】
くじらママが言いました。「私とマスターは、戦争孤児で、ジルバに助けられたの」
【原作】
確かに戦争ですべてを失った二人ですが、人生の節目、節目でくじらママとジルバが出会うことにより、
その時流行していた「ダンスホール」でダンサーとして働くことを、提案されダンスを習ったのがきっかけで、
くじらママとジルバは名コンビとして、人気ダンサーとなります。そのダンスホールに出入りしていたマスターこと、幸吉がジルバに惚れたことから、
2人でジルバの自分の店を持ちたい!!という夢に協力するため、金策に走ります。
なので、孤児となりジルバが助けたというより、全員が孤児となり、同じ時代を生き抜いた。という感じなのでしょうか。
スミレの役どころ
【ドラマ】
会社の上司で、倉庫組を束ねるリーダーです。そのため、従業員の私生活にも目を光らせ、
最近突然変わった、新に不信感を抱き尾行したり、「リストラ名簿」に新が記載されていることから、
早くリストラ勧告するよう、上司に迫っています。
【原作】
スミレは新の親友の1人として登場し、新が「アララ」として、働くことを応援する良き理解者です。
そして、同時期に同じ職場を離れ、スミレはアララが取り持った縁で、BARで知り合った男性と結婚します。
ドラマ【その女、ジルバ】見逃した方へ
「その女、ジルバ」は今折り返し地点となっています。「1話からぜひ見たい!!」という場合、
無料の動画配信サイト【TVer】では最新話の視聴のみなので、放送局運営の【FOD PREMIUM】で1話から視聴できます。
>>>【その女、ジルバ】放送地域や再放送&見逃し配信は?1話~フル動画を視聴
さらに、過去放送された「オトナの土ドラ」シリーズも鑑賞できるので、ぜひこの機会に「オトナの土ドラ」の良さを味わってください。
まとめ
・ジルバの店をアララに託すべく様々な事をアララは学ぶ
・ジルバは晩年までブラジルに戻りたかった!?
・ドラマのラスト予想。ブラジルに分骨ではなく福島に分骨!?
・ドラマと原作の違い
人にはそれぞれの人生がありますが、ジルバは特に波乱万丈な人生を生きてきました。
30年ブラジルで暮らしましたが、農園では生きていけず2か所の外国人の家に家族で奉公に出かけ
ジルバはそこで英語、ポルトガル語、日本語を話すトリリンガルとなりますが、【日本敗戦】の知らせは移民たちには届きませんでした。
日本よりも海外生活が長いジルバは、性格も日本人より外国人に近く、異性と遊びに出かけることはごく自然なことで
その中の一人の男性と結婚し、子供を授かりました。しかし、戦後の混乱でブラジルから引き揚げる途中で家族を失い
義兄には有り金すべてを奪われ、無一文で日本に一人降り立つジルバ。「先に行って待つ」という義兄の言葉は嘘だった。
その時、初めて自分はとても惨めだと思ったのです。しかし、きら子と人生の岐路で会うたびにジルバは輝きを増し、
きら子はヤクザに買われ、売られ、そしてまた売られという生活から抜け出すために、ダンサーとなり、ジルバとは無二の親友となり
3人で「ダンスホール ジャック&ローズ」を切り盛りすることで、今までこうして息抜き、ジルバは今でもお店の本当のママとして店を見守り続けているのです。
※ジルバはアメリカ発祥の踊りですが、なぜブラジル移民の「ちはま」が【ジルバ】と名乗ったのか!?
詳細は書かれていませんが、夫と初めて行ったダンスホールで、初めて踊ったのがジルバであり、その楽しさから、ダンスの虜になりました。
夫との思い出として、自分を【ジルバ】と名乗るようになったのでしょう。