映画【検察側の罪人】ラストの意味は?結末のネタバレや考察は?

2019年に公開された、木村拓哉さん、二宮和也さんW主演映画「検察側の罪人」、当時話題となりましたね。

今までヒーロー的な役柄が多かった、木村拓哉さんが罪人側に立つ。そしてそれを二宮和也さんが裁きを受けさせようとする。

 

しかし、この映画のラストは法廷ではなく、木村拓哉さん演じる最上の祖父の別荘で、沖野が絶叫するシーンで終わっています。

 

映画【検察側の罪人】結末のネタバレ!ラストの意味は? 

謎の残るラストシーンとなりました。

 

結末のネタバレ!結末がない? 

発端は20年以上前に起きた、女子中学生殺害事件でした。しかし、犯人に結びつく決定的な証拠がなく、

事件は時効を迎えました。その少女は最上と親しい中にありました。検事となってもその事件を忘れたことはありませんでした。

 

そこに、ネジ工場を営む、老夫婦殺害事件が起き、夫婦はネジ工場の他に、アパート経営や金貸しをしていました。

殺害の動機は金がらみの怨恨。とされ、夫妻から借金をしている人々が特定されていく中、最上はある名前を見つけました。

 

松倉重夫

少女が殺害された時、犯人のリストに名前がありながらも、逮捕に至らなかった容疑者の1人。

最上は人知れず、20数年前の時効を迎えた事件ではあるが、松倉を今回の犯人に仕立て上げ、逮捕する計画を企てました。

結果的には、松倉は犯人にできずさらに殺されるという結末ですが、最上自身はどうなっていくのか、途中で終わった感じです。

 

ラストの意味は?

沖野検事は最上に憧れていました。検事になり4年、最上の下で働くことになりましたが、最初に担当したのが

松倉の老夫婦殺害事件でした。松倉はのらりくらりと、話しをはぐらかし、真相を見えなくさせていきますが、

 

松倉の過去は「犯罪者」としての前科がありました。しかし、未成年のため激しく罰せられることもなく、

そのことを沖野が告げると、反省どころか「殺害が快感だった」と言って退けるのです。そして女子中学生殺害も、詳細に認めました。

 

そこから、師弟関係にあったはずの最上と、沖野の関係性が崩れ始めます。最上が松倉にあまりにも執着し、

沖野が研修時代に聞いた、最上の話し。「自分の正義、自分のストーリーに固執するものは犯罪者に堕ちる

 

まさに最上は自分の作り上げたストーリーに、固執し真犯人を何処かに隠し、事件の真相を闇に葬った。

沖野はそれが悔しかった。途中から最上の不正に気付きながらも、止めることもできず、裁くこともできなくなった。

 

最上は決して自分のストーリーを崩さなかった。その姿勢に犯罪者に堕ちた、憧れの上司の姿に幻滅し、自分の無力さを嘆いたのでは?

でも、ラストはこれで終わり?という感じでした。

これからどうなっていくのだろうという感じを残しての終わり方でしたね。

沖野の最後の言葉は「僕は真実を追い求めます」。

つまり、最上が裁かれるまでは諦めないということでしょう。

ここから!というところでの終わりでしたね。

 

運び屋の女性は?松倉はなぜ殺された? 

最上の中では、今回の事件の真犯人は松倉でした。

 

運び屋の女性は?  

最上は検察官という立場でありながら、闇社会に精通しているブローカー諏訪部と親交がありました。

その諏訪部を支える仲間の中に、女性の運び屋がいました。最上が乗り捨ての車や、携帯を手配した時、

 

彼女が運んできました。そして諏訪部にマカロフを手配してもらい、弓岡をかくまうとうそぶき、祖父の別荘まで連れて行き殺害しました。

しかし、帰ろうとすると車が故障。諏訪部に迎えに来てもらい、翌日何事もなかったように出勤しましたが、

 

あの車の始末をしたのは、運び屋の女性だったかも知れません。演じていたのは芦名星さん。あの凛とした姿はもう見られないですね。

 

松倉はなぜ殺された?

弓岡は真犯人だったので、最上のストーリー上「邪魔者」だったので消されてしまいました。

しかし、沖野と補佐の橘の証言もあり、松倉は無実となり、また世の中に放たれたのです。

 

それは、最上の筋書きにはないストーリーだった。しかし、「殺しは依頼しない」と言う主義を通し

事故死」を諏訪部に依頼したのかもしれません。証拠に松倉に突っ込んだ車を、運転していたのは運び屋の女性でした。

 

司法が松倉に極刑をあたえないのなら、死をもって今まで奪った命に償え。という思いでしょうか。

 

松倉を殺した犯人は誰?

この物語は最終的にどうなるのでしょう?発端はかつて世話になった、下宿先の中学生の女の子が殺害され、

真犯人が捕まらないまま、時効を迎えてしまった。そこにたまたま老夫婦殺害事件が飛び込んできて、

 

当時容疑者として名前が挙がった人物がいたことから、時効を迎えた事件で逮捕できなくても、今目の前事件で必ず逮捕する!

と、最上がストーリーを作り上げたことです。直接的には、運び屋の女がひき逃げしたことになりますが、間接的に最上がストーリーを完結させるため

 

裏でブローカーに全てを託していた。つまり、真犯人は最上なのでしょう。

 

まとめ

・結末らしい結末で幕を閉じない映画

・沖野の叫びはかつての憧れの上司が犯人側に堕ちた嘆きのようなもの

・女の運び屋は、諏訪部の手下で依頼を遂行するプロ

・最上のストーリーの中で松倉は、今までの罪を認めて死ぬ運命

・最上は自分のストーリーを完全なものにするため、裏で糸を引いていた

 

この映画は、ラストでやっと最上と沖野が、対峙しますが、すでに検察官を辞めた自分にできることはなく、

「自分で作ったストーリーに固執するな!」と、教えてくれた最上が、時効を迎えた事件のために、松倉を犯人にするストーリーを作り上げていたことに、きっと沖野は失望したでしょう。

 

しかし、いくら時効を迎えたからと、いくら未成年だったとしても、正当な方法で松倉は世の中から裁きをうけるべきだったと思います。

 

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