皆さんは【はだしのゲン】という作品をご存知でしょうか。
中沢啓治さんによる自身の被爆体験をもとに描かれた漫画作品です。小学校の図書館などに並んでいて、その時に知った方も多いのではないでしょうか。私もその一人です。
しかし一部の小学校や施設などでは【はだしのゲン】の閲覧制限があるところもあるそうで、たびたび論争となっています。
ということで今回は漫画【はだしのゲン】の閲覧制限やその理由についてまとめました。
目次
【はだしのゲン】閲覧制限!何が問題?
【はだしのゲン】閲覧制限のところもあり!
【はだしのゲン】が閲覧制限がかかった図書館があるそうです。事の発端は2012年12月、松江市教育委員会が松江市内の小中学校に対して
閉架措置及び貸出閲覧制限を求めていたことが取り上げられ、全国的に話題となりました。その後メディアなどでも取り上げられ表現の自由や知る権利、図書館のあるべき姿などが議論されました。
これに対し教育委員会側へ多くの批判や苦情が殺到し、教育委員会は制限要請を撤回することとなりました。
何が問題?
ではなぜ松江市教育委員会は【はだしのゲン】の閲覧制限を設けようとしたのでしょうか。真っ先に考えられるのが過激な描写でしょう。
私自身も小学生時代に何も知らずに手にとってショックを受けた記憶があります。
実際に「今までに読んだ戦争ものやパニック系漫画で衝撃を受けたものは?」と言うアンケートで、【はだしのゲン】がダントツでトップだったようです。
何も知らずに手にとってしまった人はトラウマになっても仕方ない内容ですね。また一部の読者からは「漫画の描写が現実と違う」という意見もあるようです。
問題は?残酷シーンが歴史と違うから?
問題は?残酷シーンが歴史と違うから?
残酷なシーンが歴史と違うという意見があります。そもそも【はだしのゲン】は第1部と第2部にわかれています。
第1部では皆さんの持つイメージ通り、戦争の激しさや残酷さ、悲惨さなどを伝えています。これは当時を知る教材として重要であることは言うまでもありません。
しかし第2部になると少し毛色が変わってきます。第2部はやや説教臭くなり、戦争責任を追求したりしています。また残酷な描写を何の出典もなく描かれており、一部の識者からは歴史と違うという声が上がっています。
そもそも第1部は少年誌で連載されていました。したがって小学生が読むことを前提に描かれています。
しかし第2部は機関誌で連載されていました。つまり子供ではなく大人が読むように作られているのです。ここの制作する際の差がこのような問題を生んでしまったのでしょう。
ネットの反応は?
ではネットの反応を見てみましょう。
平和な世の中に生まれ、特集番組やドラマやアニメで、戦争の悲惨さを学んできたが、年々そういった番組は減っている…今でははだしのゲンも閲覧制限…火垂るの墓もいつの間にか放送されてない…原爆だけでなく、そういった事が実際あった、良い事も悪い事も学ぶべき歴史だと私は思う。#広島原爆の日
— クシャナ (@Cusianaa_Kain) August 6, 2021
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広島と長崎への原爆投下は学校の歴史の授業で習った。それでも、自分の知識がいかに浅はかだったかを思い知らされ、本を読んで初めて涙した。
松江市教委が小中学校に「はだしのゲン」を自由に閲覧できなくするよう要請したことが明らかに。
閲覧制限は後に撤回されたが— まりーべる321 (@mariebell321) August 1, 2020
https://platform.twitter.com/widgets.js
ネットの反応を見てみても、やはり閲覧制限に関しては批判的な意見が多くみられました。
今からおよそ8年ほど前の問題ですが、今でも盛んに議論が行われているのを見ると、それだけ大きな問題であったということが伺い知れます。
まとめ
・8年前に小中学校に対して松戸市が閲覧制限を設けた
・理由としては表現の過激さが原因か?
・歴史と異なる部分があるのは、初期が子供向け雑誌だったのに対し、後編は大人向けの雑誌だったため
・SNSでも閲覧制限については議論され続けている
ということで今回は、漫画【はだしのゲン】の閲覧制限やその理由などについてまとめました。最も大きな要因としては、やはりその残酷な描写があったと思います。
しかしそれは私たちにも知る権利がありますので閲覧制限に関して批判的な意見があるのも頷けます。
これからもこのような問題は出てきそうですが、正しい歴史や知識を持つことが大切になってくるでしょう。