日本酒愛好家の間でも幻ともいわれる希少な純米大吟醸“獺祭(だっさい)”。作っているのは山口県の小さな酒造メーカー、旭酒造です。
今となっては入手方法困難なほどのレアな一品となった獺祭ですが。一時期、この旭酒造は倒産の危機に瀕していたのだという事実。
そのどん底から旭酒造を今の高みに引き上げたのが三代目当主であり、現会長の桜井博志氏だったのです。
目次
【逆転人生】ゲストの酒造メーカー会長の桜井博志さん
倒産寸前の小さな酒蔵
旭酒造の現会長・桜井博志氏は、小さな酒蔵の二代目の息子として生まれました。
1950年代、まだ日本が豊かとはいえなかった幼い頃には酒蔵の中で遊び、杜氏さんたちに可愛がられて育ったのだそうです。
当たり前に家を継ぐものとされ、修行のつもりで大手酒造メーカーに就職し、実家の旭酒造に戻ってきた桜井氏。
しかし、そこで対立してしまったのは二代目である父親でした。
ある日突然出社を禁じられ、放り出された彼は、その反骨精神からまったく分野の違う会社を興して年商二億を叩き出したのです。
ところが、さらなる転機が訪れます。1984年、彼が34歳の時に父の急逝によって、再び旭酒造に迎え入れられることに。
彼が会社を背負って立つことになったバブル前夜は、焼酎がブームとなった時期でした。日本酒は、じわじわとそのシェアを奪われ、小規模の酒蔵は存続すらも危ぶまれていたのです。
桜井博志さんプロフィール(経歴など)
今日は連載「ふかわりょうのクラシックの友」の取材のために、銀座に。ふかわさんの対談のお相手は、日本酒の「獺祭」で有名な旭酒造の桜井博志会長。ふかわさんは、普段日本酒は獺祭を飲んでいるとのことで、取材が終わっても熱心に語り合っていたのが印象的でした。 pic.twitter.com/XPInGKhffn
— 音楽の友 (@ontomo2013) January 30, 2019
名前:桜井博志
生年月日:1950年
血液型:
出身地:山口県
仕事:旭酒造・三代目当主、酒職人
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空前絶後の大逆転
桜井さんが会社を継いだ当時、日本酒はその需要が焼酎に押されており、旭酒造の業績はじり貧となっていました。
そのまま同じことを続けていても道は開けない、ということで、大きく方向転換をするのです。
彼は、それまでの主力商品だった普通酒(醸造アルコールなどを用いる日本酒)、しかも当時200年以上の伝統を背負っていた「旭富士」を捨て、純米大吟醸へと切り替えていきました。
“酔うための酒”ではなく“味わう日本酒”を作ることで、ほかの酒蔵には作れないものを大切にしていこう、という方針を打ち立てたのでした。
こうして試行錯誤の末に生み出されたのが“獺祭(だっさい)”です。
旧来の伝統的な杜氏の仕事をデータに置き換え、システマチックな製造方法へと移行したことで、自分たちが求める味と、安定した品質を保ち続けられるようになったのです。
そしてもうひとつの大転換。
それまでの“商い”では地元に根差した小規模なものだったのですが。桜井さんは自ら売り歩いていくなかでその市場の小ささと、山口県産の酒の評価の低さに苦しむことになるのです。
このまま地元にこだわり続けても売れない。そして食えない。
そんな危機感に背中を押されて1990年に東京に進出を果たしたものの、当時はインターネットなどはまだ存在しておらず。
意外な力になったのが東京在住の山口県人たちのネットワークと口コミだったのです。
美味しい日本酒を求める人たちの心に響いた獺祭の魅力はさらに広がり、バブルの波の後押しもあって、爆発的なヒットを呼び、会社は廃業寸前から超優良企業へと生まれ変わりました。
現在の活動について
世界を魅了した日本酒
手近なところだけでなく、広範囲に。そして普段日本酒を飲まない人、日本酒から離れた人をターゲットに。発想の転換から目を向けたのが海外の市場でした。
台湾から始まり、日本食ブームに乗って販路を作ったアメリカのレストランで、まずその味を知ってもらうことから広めていった獺祭の魅力は、2000年代初頭には多くの国や地域で知られるようになりました。
現在では売り上げの約一割が日本国外ということで、安定した需要を確保するようになったのです。
逆転の日本酒、世界に羽ばたく
海外の市場を得て、さらに酒蔵を国外にも作るプランを打ち出していくなど。まだまだ旭酒造と獺祭の勢いは留まるところを知りません。
そんな中で、昨年(2018年)7月には豪雨の影響で酒蔵が浸水するなどの被害を受け、冷蔵設備が停電するなど被災するという事態に陥りました。
それを支えてくれたのが多くの獺祭のファンの方々。
そしてまさに同郷、岩国出身の漫画家・弘兼憲史さんです。
本来の“獺祭”としての品質は保てなかったとはいえ、十分に日本酒として美味しい製品を人気キャラクターの島耕作とコラボレーションするという方法で完売し、
その一部を水害の被害地域への義援金に充てるといった社会貢献も行っていったのです。現在は、会長職を務めている桜井博志氏。
2016年に社長職と四代目蔵元の座を息子の一宏氏に譲りましたが、まだまだその獺祭への愛はやまず。“地道で愚直”と自らが表現する酒造りと販路の拡大に余念がありません。
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今回も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
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参考サイト
旭酒造(株) 公式HP
https://www.asahishuzo.ne.jp/
獺祭 公式Facebook
https://www.facebook.com/DassaiSake
獺祭 公式Twitter