NetfilixでW主演の水原希子さんと、さとうほなみさんの大胆な演技が話題となっている、オリジナル映画「彼女」
この映画には、中村珍さんの原作「羣青(ぐんんじょう)」が存在します。
人生のほとんどを、異性からの暴力に耐えてきた女性と、そんな彼女を愛してしまったレズビアン。
2人がたどり着いた先は一体どこなのか・・・!?今回は映画と原作の両面から見ていきます。
目次
Netflix映画【彼女】原作は羣青!
「ここまで自分を全部剥き出しにするチャレンジは、したことなかった」――水原希子
『彼女』の撮影現場では、メインキャストの水原希子さん @kikoxxx 、さとうほなみさん @honami_s の2人が新たな挑戦に向き合っていました。作中とは対照的な柔らかく明るい笑顔も印象的な、特別映像をお届けします。 pic.twitter.com/uGrboKBw9p
— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) April 20, 2021
どちらも「異世界」のようなストーリーですが、人間極限まで「人を愛する」とはこのことかな。と思います。
Netflix映画【彼女】原作は羣青!
原作は中村珍(女性)が若干20代前半で書き上げた、コミックが原作となっています。
「あーた」が父親からも、夫からも暴力を受け続け、首から下はすべてあざで埋め尽くされた体。
そんな彼女が連絡をしたのは、10年会っていなかったレズビアンの同級生「あーし」
一晩体を許し【夫を殺して】とつぶやく彼女に「あーし」は決断します。
それが出会った時から「あーた」を好きでたまらなかった、「あーし」の迷いのない決断。
【あーたが笑うとあーしの人生ボロボロになるんだよ】
登場人物やあらすじは?
原作の登場人物
あーし・・・・・・・お金持ちのお嬢様でレズビアン
あーた・・・・・・・貧乏で陸上推薦でお嬢様校に入学
タクシー運転手・・・あーしが気まぐれに売春する
夫・・・・・・・・・「あーた」の夫。嫉妬深く妻をDVで支配
兄ちゃん・・・・・・「あーし」の実の兄
兄嫁・・・・・・・・「あーし」の嫁、5人目妊娠中。最終的に唯一の理解者
甥っ子4人・・・・・「あーし」の甥っ子
元カノ・・・・・・・「あーし」が捨てた年上の彼女
元カノ両親・・・・・時々心配して広島から上京してくる
「あーた」は10年振りに「あーし」に連絡をした。【今から会えない?】彼女と同棲中の「あーし」
迷いはなく、「あーた」の元へ駆けつける。ホテルの部屋。「あーた」は異性愛者だが「あーし」に体を許した。
その見返りに【夫を殺して】とつぶやく。「あーし」に迷いはなく、すぐに実行した。
「あーた」はそれで終わりにしようと思ったが、「あーし」を探して車に乗せたことから
2人のあてのない【逃避行】が始まる。しかし、誰からも愛されたことのない「あーた」と
裕福な家庭で、愛情に満ちた「あーし」の意見は対立ばかりする。しかし、お金が無くなり
「あーし」が兄を呼んだことから、様々な話し合いや、「あーし」の元カノの現状を知ることとなる。
そして、兄嫁が最終的に夫に「私はあんたや、子供のためなら人を殺せる!」と、車とお金を与え2人は姿を消した。
再びあてのない【逃避行】しかし、二人が出会った高校や、たまたま近くの浅草をめぐることで
「死ぬか」「生き延びて再びそばにいるか」選択に迫られる。
羣青の内容や結末のネタバレは?
あてのない【逃避行】はどんな結末を迎えたのか!?
羣青の内容や結末のネタバレは?
「あーし」は初めて「あーた」に会った、高校の授業のデッサンで、「あーた」の笑顔を好きになった。
でも、その日は「あーた」の家庭が崩壊した日だった。母が妹たちを連れ家を出た日。
しかし、【笑顔の絵を残したい】という「あーし」の為に無理をして笑っていた。
「あーた」は陸上で全国大会に出場するレベルの選手で、推薦で【お嬢様校】へ入学したが
家はとても貧乏で学費は払えない。しかし、推薦は学費免除だった。しかし、彼女をひがむ部員もおり
いつまででもぼろいスパイクで走る彼女を馬鹿にした。彼女は「あーし」とたまたま一緒に帰った日、
一人スポーツショップに立ち寄ったが、すぐに走ってきた。そしてその後を店員が・・・。
彼女は【万引き】に失敗したのだ。その場で「あーし」が万札を何枚か出し、家まで行くと
「あーた」は万引きに失敗したことで、父に暴力を振るわれていた。そして陸上で負った怪我の【リハビリ】をしているはずだが
本当は、お金がなくリハビリはしていなかった。そんな中で、陸上で致命的な怪我を負い退部となった「あーた」は
推薦枠のため、退部=退学だった。それを知った「あーし」が「あーた」の2年を買うよ。と300万払った。
玉の輿でものって5年で完済してね。といったが、3年で彼女は玉の輿にのり、300万とスパイク代金を支払った。
それ以来10年会っていなかったが、彼女が借金返済のために結婚した相手はDV男性。父からのDVから逃れても
夫からのDVが続き、彼女は限界を迎えた。その時「なにかあったらあーしに連絡して」と、昔の言葉を思い出した。
そして、「あーし」はためらいなく彼女の夫を、抱かせるふりをして殺害した。
「あーた」は1人で逃げるつもりだったが、「あーし」と一緒に【逃避行】することになった。
しかし、途中で車を乗り捨て、電車に乗り、様々なことを経て彼女たちは全財産を捨てた。
それでも、話し合いは平行線をたどり、たまたま落ちていた10円で「あーし」は兄を呼んだ。
兄夫妻とあーしと、あーた。4人の話し合いはもつれにもつれた。本当の愛を知らないあーしは
あーたに「殺人教唆」したことを微塵も悪いと思っていない。それを兄は気に入らない。
しかし、最終的に兄嫁が「あーし」の気持ちを理解し、兄の目の前で財布と車の鍵を渡した。
「すべてはあの子が決めたこと。あんたが口出しすることじゃない」
その言葉を表すかのように、「あーし」は「あーた」に【あーしはあーたのためなら人を殺せる】と告げ
2人で警察へ【自首】をした。「あーた」がもし死んだら、証言する人がいなくなる。「あーし」の罪を軽くするために
「あーた」も一緒に【殺人教唆】で仲良く自首したのだ。そして、出所したらまたそばにいてほしい。と「あーし」にお願いした。
映画版との違いは?
原作を映画化するにあたり忠実に再現することは難しいですよね。
原作 | 映画 |
車左ハンドル | 車右ハンドル |
あーしは獣医 | レイは皮膚科医 |
早い段階で売春 | 後半近くで売春 |
歩いて逃げる | 車で逃げる |
兄に旅館で会う | 兄が通報で別荘に駆けつける |
あーたは3人姉妹 | 1人っ子 |
母が家を出る時妹たちを連れていく | 母一人で家を出る |
母の代理として父は性行為を強要 | ー |
元カノは酔ってお風呂で溺死 | もうレイは帰らないとあきらめる |
お金を借りるために体を売る | ー |
お互い手紙を書き合う | ー |
あーしは金髪 | レイの髪はピンク |
最後抱き合ったのは旅館 | 最後抱き合ったのは廃墟 |
仲良く出頭 | レイが警察を呼び逮捕、七恵は保護 |
まだまだ違いはありますが、大きく言えばこのくらいの差はあります。
原作の方が「悲壮感」が強く、映画は楽しい「ドライブ」感覚もあり、印象はかなり変わります。
そして、最終的に自首をしたのは、「体のあざ」が消えないうちに証拠として自首しました。
まとめ
・映画「彼女」の原作は【羣青】全3巻のコミック
・登場人物と簡単なあらすじ。最終的に兄嫁が理解者となる。
・原作では映画版と違い、2人で警察へ自首する
・映画版と原作の大きな違い
【究極に人を愛する】ということは、こういうことなのかな。と原作を読み終えて思いました。
無条件で愛したから、無条件で相手に何かしてあげたい。それがたまたま【夫の殺害】だっただけ。
レズビアンを受け入れられなくても、そばにいられるならそれでいい。
出所した後、家族のいない「あーた」には「あーし」がそばにいるから。ただそれだけの関係でいい。
切なくも、人の心の葛藤が見事に描かれた作品でした。
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