佐藤健さんと阿部寛さんが共演した「護られなかった者たちへ」は、【生活保護】を題材にした映画です。
生活保護は「人として最低限の暮らしを保護される」ものですが、その生活保護をめぐるトラブルを描いています。
本当に利根が見せたかった事実とは何なのか!?映画のラストまで息が抜けない作品となっています。
目次
映画【護られなかった者たちへ】原作について!ストーリーは実話なの?
佐藤健さんと阿部寛さん主演の映画となります。
映画【護られなかった者たちへ】原作について!
原作は中山七里さん執筆の「護られなかった者たちへ」となります。中山七里さんと言えば、【御子柴礼司】シリーズで有名ですね。
内容については、「東日本大震災」から10年経過した仙台にて、全身を縛られ餓死した遺体が。
という不可解な事件が相次いだことだった。被害者についてはどの人も誰からも慕われる人格者ばかり。
そこで捜査に上がってきたのは、刑期を終えたばかりの利根という男だった。
刑事の笘篠は決定的な証拠をつかもうとするが、第3の事件が起きようとしていた。これに利根の過去が関係しているのか!?
ストーリーは実話なの?
「護られなかった者たちへ」は実話ではありませんが、実際にあり得る事件だとして執筆されています。
160万世帯以上ある「生活保護世帯」、しかしこれにも国の予算が使われるため、申請しても却下されてしまったり
生活保護を受けることを躊躇したために、餓死していく人がいたりする現実を、仙台を舞台に執筆してほしい。
という依頼からこの作品が誕生しています。生活保護の不正受給なども問題視され映画に反映されています。
元ネタやモデルはあるの?似たような事件は?
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では「生活保護」を題材にして殺人事件となったのでしょうか”!?
元ネタやモデルはあるの?
元ネタは先ほども書いたように「生活保護受給」をめぐるトラブルです。この中には不正受給も含まれていますが、
実際に生活保護の申請に行っても、国の予算などの理由で十分な審査をされないまま却下されたり、
生活が困窮しているにも関わらず、「生活保護」を受けるすべを知らずに、餓死してしまう事例が後を絶ちません。
そんな「社会的問題」をモデルに描かれています。映画では生活保護の審査にあたる職員が狙われ、
2件目の殺人も、2年間1件目の被害者と一緒に働いたものであることから、その間に生活保護を申請したもの。
と、限定をし捜査されましたが、その2年間で約700件の申請があり、申請が通ったものや、通らなかった者たちがいました。
その中から、2人の被害者とトラブルとなったのは7名。しかし、笘篠が目を付けたのは1週間前に出所した利根だった。
しかし、彼は申請者ではなかった。遠島という人物の友人で、申請窓口に殴り込みに来た人物だった。
彼が笘篠に伝えたかった事実とは何なのか!?
似たような事件は?
2020年2月に発覚した事件ですが、生活保護を受給していた母と息子が遺体で発見されました。
母は生活苦による自殺、息子は餓死。これにはいくつもの行政の怠慢がありました。
息子は就労できる状態であったが、長続きせずそのたびに生活保護を受けたり、止めたりしましたが
本来はずっと受給し続け、収入を申告すればよかったのです。そして、息子は給料を自分のものにするために
祖母の家に住所を移しましたが、事実上は母と息子は同居していました。行政もそれを把握していました。
しかし、一人当たりの支給額に対し、家賃が高額という理由で引っ越しを求め、20万円を支給しましたが、
それは生活費の滞納の返還に充てられました。本来ならば、「最低限の生活を護られる」生活保護ですが、
行政は「月額2万円の返金(本来ならば5千円が上限」を求めたため、親子の生活は困窮し、ガスや電気が止められ、
ついには母が生活保護費を1月には取りに来なくなりました。そして2月も。ここで市は家庭を訪問しましたが、
鍵が開いており中に異変はない。として、部屋に入ることはなかったのです。中に入れば1月に自死した母。
もしかしたら、餓死しそうな息子の姿を発見できたかもしれません。しかし、市は「失踪」扱いにして18日に生活保護を打ち切りました。
そして、22日に変わり果てた二人が発見されたのです。映画とは少し違う事件ですが、
こうして本来であれば、「行政に護られるはず」の者たちが実際に命を落としているのです。
まとめ
・原作は社会派小説を得意とする中山七里さん
・「生活保護を題材にした小説」の執筆依頼で誕生した
・モデルは不正受給も多くある社会問題になっている「生活保護問題」
・2020年に行政の怠慢により、母は自死、息子が餓死した事件がある
こうして、見てみると仙台の申請者が2年間で700人。でもそれは最新のデータではないので、今で考えれば千人近くいるでしょう。
その中から、本当に需給が必要な人なのか、巧妙に生活保護を受給したのか、見極める難しさがこの映画では浮き彫りになっていると思います。