WHOを脱退するとどうなるかメリット・デメリットは?脱退した国はどこ?

2020年5月29日(金)

 

アメリカのトランプ大統領が世界保健機関(WHO)の脱退を表明しました。

 

世界を大きく震撼させたアメリカのWHO脱退表明…。

 

アメリカはWHOに一番支援金を援助している国であったため、WHOを脱退するということで今後大きく世界が変わるのではないかという不安が広がっています。

 

そこで今回はWHOについて。WHOを脱退することのメリットとデメリットや脱退した国など気になる情報を調査していきます!

WHOをアメリカが脱退を表明

5月29日(金)にアメリカのトランプ大統領がWHOの脱退を表明しました。

 

実はトランプ大統領は以前からWHOの中国贔屓に不満を持っていたと言います。

 

そんな中、中国の武漢で感染が確認された新型コロナウイルス(COVID-19)への対応が遅く、初期段階でウイルスを抑え込むことができず

 

全世界へ拡大させたことでトランプ大統領のWHOの不満は爆発!アメリカ国内だけで10万人を超える死者数となれば、黙っては居られないですよね…。

 

トランプ大統領はWHO脱退を表明する際、5月29日(金)に米ホワイトハウスで行われた記者会見の場でこのようにコメントしています。

 

大いに必要とされる改革の要請に応じなかったため、われわれは本日、WHOとの関係を断つ

引用:https://www.msn.com/

 

またWHOは中国の操り人形であると批判

 

その資金を他の世界規模かつ価値のある国際公衆衛生ニーズに振り向ける

引用:https://www.msn.com/

 

このように述べ、WHO脱退を強く表明しました。

 

WHOの役割とは?

 

WHOが設立されたのは1948年4月7日のこと。

「すべての人々が可能な最高の健康水準に到達すること」を目的としています。

 

WHOの事業活動は以下の通り ↓

1、医学情報の総合調整

2、国際保健事業の指導的かつ調整機関としての活動

3、保健事業の強化についての世界各国への技術協力

4、感染症及びその他の疾病の撲滅事業の促進

5、保健分野における研究の促進・指導

6、生物学的製剤及び類似の医薬品、食品に関する国際的基準の発展・向上

 

日本がWHOに加盟したのは1951年5月のこと。

 

我が国はWHO加盟国としてWHO総会、我が国が所属するWHO太平洋地域の各種会合に積極的に参加!

 

保健医療分野の対策に資するべく国際的な情報を入手すると共に世界の保険課題への貢献も行っています。

脱退するとどうなるかメリット・デメリットは?

現在、WHOに加盟している国は194ヵ国です。しWHOに脱退した場合、一体どうなるのでしょう。

 

ここではWHOを脱退した際のメリットやデメリットについて紹介していきます。

 

WHOを脱退した際のメリット

 

WHOを脱退した際のメリットは「拠出金を支払う必要がない」ということです。WHO加盟国はそれぞれの国が拠出金という形でお金を出し合い活動を支援しています。

 

この拠出金、アメリカが断トツで金額が高いんです!(ちなみに次いで多いのが中国、そしてその次に多いのが日本となっています)

 

アメリカが拠出金としてWHOに支払う金額は1年間でなんと6億円!!WHOを脱退することで年間6億円も予算が浮くということになるのです。

 

WHOを脱退した際のデメリット

 

WHOを脱退した際、メリットよりもデメリットの方が多いと言われています。

 

まず1つ目のデメリットは「世界で蔓延している病気の情報が入ってこない」ということです。

 

例えば今回の新型コロナウイルスの場合、これまで世に出てこなかったウイルスであるためどのような症状が出るのかなどの情報は当初一切分かりませんでした。

 

ですがWHOが情報を共有することで加盟国に情報が入るようになるのです。非常事態、最も重要視されるのは正しい情報です。

 

WHOに脱退することで、病気に対する正しい情報を入手できないというのは相当なデメリットになります。

 

またもう1つのデメリットは「新薬の開発が遅れる」ということです。

 

WHO加盟国は新薬を開発する研究にかかる費用などを負担しています。そのため新薬が開発された場合、その情報が加盟国にきちんと入ってきます。

 

しかし加盟国でなければ情報は入ってきません。加盟していない国は自国で新薬の開発をしなければならないのです。

 

脱退した国はどこ?

5月29日(金)にトランプ大統領がWHO脱退を表明したことに対し、6月1日(月)にWHOは「この協力関係が続くことを願っている」と発言しました。

 

これまでアメリカが世界の公衆衛生の向上に米国が果たした役割を評価した上での発言です。

 

正確にはまだアメリカはWHOに脱退していません。今後どうなるのでしょうか…。

 

そしてアメリカのWHO脱退表明を受けブラジルでも動きがみられています

 

6月9日(火)にブラジルが新型コロナウイルスが終息した暁にはWHOを脱退すると表明したのです。

 

もしかすると今後、他の先進国もWHOを脱退するかもしれません。脱退する国が増えれば拠出金が減りWHOはこれまでのように活動することができなくなります

 

国が独自に新薬を開発していく、そんな時代がもしかするときているのかもしれません…。

 

 

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