2019年6月7日(金)、前線や低気圧に暖かい空気が流れ込んだ影響で、西日本を中心に局地的な豪雨となりました。
広島県広島市では、土砂災害の危険がある地域に避難勧告を出したと言います。
近年、豪雨の影響で激しい土砂崩れが起きたり、川が氾濫したりという自然災害が増えています。尊い命を守るため、私たちにできることは安全な場所に避難することです。
避難する際に、知っておいてほしいことがあります。それは、市町村により出される避難勧告です。
今回は、避難勧告とは一体どういったものであるのか。避難勧告が出た場合に私たちがとるべき行動について紹介していきます。
目次
避難勧告について
避難勧告は、災害対策基本法60条に基づき、原則市町村の判断で行われるもの。
対象地域の土地または建物に被害が発生する恐れがある場合に、住民に対して行われる勧告のことを言います。
この避難勧告ですが、実は一定の基準は示されていません。その理由は、
洪水
土砂災害
大規模な火災
原子力災害
などの被害が立地条件により異なるからです。洪水や土砂災害に対する基準雨量は、過去のデータからの推測地から設定されています。
多くの自治体で避難勧告は防災無線やサイレン、町内会組織や消防団を利用した口頭での伝達、拡声器を取り付けた広報車による呼びかけなどにて行われることがほとんどです。
しかし、こうした呼びかけが聞こえなかったために避難が間に合わず被害に遭われてしまう方も少なくありません。
今一度、それぞれの自治体で避難勧告の呼びかけについては話し合うべきなのではないでしょうか。
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避難準備、避難指示との違いは?
今回は避難勧告について紹介していますが、他に避難準備、避難指示というものもあります。
どれがどのようなものなのか、きちんと知っている人は実はそう多くありません。
順番だけで言うと、避難準備→避難勧告→避難指示となります。
ではまず避難準備についてみていきましょう。避難準備とは、その名の通り避難できる準備をしておきましょうという呼びかけになります。
高齢者や身体的な障害を持っていて避難に時間がかかる人は避難準備の段階から避難を開始します。
続いて避難勧告についてです。安全のため、早めに避難しておきましょうという呼びかけになります。拘束力はありませんが、必要に応じた早めの避難が必要な場合に避難勧告が出されます。
そして最後に出される避難指示について。避難指示が出された場合というのは、危険性がかなり高い状態を表します。
今すぐに避難しなければ命の保障はできないというレベルです。
避難準備→避難勧告→避難指示の順番であることを覚えておく必要があります。避難準備から避難勧告に変わった時点で、すぐに避難することをおすすめします。
避難指示が出てから避難しようと思っていても、すぐそこに身の危険が迫っているため、安全に避難することができない場合が非常に高いです。
最悪、避難することができないというケースも…。
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避難勧告が出たらどうしたらいいの?持ち物や避難方法は?
避難勧告が出た場合、すぐさま安全な場所に避難するようにしましょう。避難所は自治体毎に指定されており、学校や公民館などが指定されていることがほとんどです。
自分の住んでいる地域はどこが避難所になるのか事前に知っておきましょう!
避難する場合の持ち物は?
避難する場合に持って行くべき持ち物をここでは紹介していきます。
<非常食・水>
まず必ず必要となるのは非常食・水です。家に調理せずに食べることができる食料があれば持って行くといいでしょう。
おにぎりを握って持って行く、パン、お菓子などでもOKです。水は常に災害を意識し常備しておくことをおすすめします。
<衣類>
豪雨のときに避難する場合、着替えが必要です。下着、衣類、靴下を用意しておきましょう。
またタオル、毛布もあると便利です。
<日常品>
ティッシュ
ビニール袋
懐中電灯
電池
ローソク
マッチ・ライター
があると役立ちます。現金、通帳も持って行きましょう。
常に持ち歩けよるようポシェットなどに入れて持っていくことをおすすめします。
<救急用品>
ばんそうこう、消毒液、包帯、常備薬なども用意しておきましょう。
女性は生理用ナプキンも。ガーゼとしても活用することができます。
これらのものをリュックなどにコンパクトにまとめ持ち歩けるようにしておきましょう。避難準備が出た段階で用意しておくとすぐに避難することができます。
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避難方法について
どのような災害でも、避難する場合は徒歩または自転車で避難するようにしましょう。車での避難はおすすめできません。
道中になにか障害物があれば車では進むことが出来ず、また渋滞に巻き込まれ避難が遅れる可能性もあります。
いつなにが起きるかは誰にも分かりません。
いつなにが起きてもいいように、日頃から防災意識を高く持っておきましょう。
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